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煎餅工房さがえ屋オリジナル
月山和紙メッセージカードに込めた私たちの想い

「ご家族やご友人が集まる楽しい夏がやってくる!今年はより素敵なひとときをお過ごしいただきたい!おせんべいをご提供するほかに、何か私たちにできることはないだろうか…?」そんな想いから生まれたのが「月山和紙で作ったさがえ屋オリジナルのメッセージカードをお届けする」という今回のプレゼント企画でした。
 「月山和紙」は、私たちが工場を構える山形県寒河江(さがえ)市の隣町、西川町で伝統工芸品として受け継がれてきた、まさに知る人ぞ知る希少な宝。大切な方とお会いする機会が増える時節、普段あまり触れることのない月山和紙にメッセージをしるして、おせんべいにそっと添えてお渡ししたら、きっと夏の思い出も深まるはず!

和紙を乾燥させる様子

そんな期待に胸を膨らませながら、「紙屋 作左ヱ門」代表のシブヤ ナオ氏を訪ねました。和紙工房のある西川町大井沢は、隣町と言えど、その美しさはまるで別世界!月山と朝日連峰、そして清流寒河江川に抱かれた、のどかな里の原風景が広がります。雲ひとつない空の下、何より驚いたのは寒河江川の美しい色!青とも緑とも言えない、なんとも美しい色!この美しさを和紙に表現してお客様に届けたい!この感動をシブヤ氏に伝えることから、私たちの和紙づくりは始まりました。

シブヤさんと創る、唯一無二のメッセージカード

作りたいメッセージカードのイメージははっきりしていたものの、一体どうやって和紙に色を付けるのか、全く検討もつかなかった私たちにシブヤさんからご提案いただいたのは、「青」「緑」「黄」それぞれに染めた楮(こうぞ)を混ぜ合わせた液を垂らして漉き込むという方法でした。その量や重ね方によって青味の強いところや淡いところが生まれ、単調ではない、まさに自然が織りなす色合いを表現することができます。私たちも色付けを体験させていただいて、ちょっとした加減で全く異なる表情が生まれることに驚きながら、色味や濃淡の付け方などを決めさせていただきました。

和紙を乾燥させる様子
和紙を乾燥させる様子

色付けの後にも、和紙の厚みはどうするか?屋号「紙屋 作左ヱ門」の判子はどこに押すか?仕上げの帯の巻き方はどうするか?…その場でサンプルを作りながら、ひとつひとつていねいに打ち合わせさせていただきました。和紙の知識は皆無なのに、お客様に届けたいメッセージカードのイメージだけは強い私たちの想いに、シブヤさんが真摯に応えようとしてくださっていることがひしひしと伝わりました。

和紙を乾燥させる様子
和紙を乾燥させる様子

月山和紙との出会いは導かれるかのように

約400年前から西川町大井沢で漉き継がれてきた月山和紙ですが、職人はシブヤさんの他は一人のみ。それぞれ工房を構えて和紙文化を後世に繋ぐ活動を続けています。

和紙を乾燥させる様子 「紙屋 作左ヱ門」代表 シブヤ ナオ氏

シブヤさんは大阪府出身で臨床検査技師として働いていましたが、あまりに忙しすぎて道の傍らに咲くツツジにすら気がつかない生活だったと言います。「このままではいけない」と一念発起。元々興味のあった伝統工芸について調べていく中で、紙漉き屋がどんどん廃業している現実を知り、伝統が途切れてしまうかもしれないと考えるととても悲しくなったと言います。その後、和紙漉きを学び始め、その魅力にすっかりハマってしまったそうです。

シブヤさんをそんなにも惹きつける和紙の魅力を訊ねました。
「紙漉きの“所作”が好きなんです。紙漉きには所作のルールがあって、それをていねいに繰り返すのが心地よくて。それと、水の音が好きなんですよ。紙漉きのときの“チャパチャパ”っていう音。だから、たぶん私は“チャパチャパ”と紙を漉いている時間が一番好きなんやと思います。」「“紙を漉いている実感”が好きで、それを使って誰かが喜んでくれるのが嬉しいんです。」

ご縁に導かれるかのように月山和紙の担い手として西川町大井沢へ移住したシブヤさん。「冬は豪雪のため、生活は大変ではないですか?」と訊ねると、まっすぐな眼差しで答えてくれました。 「すごく贅沢な暮らしをしているわけじゃないけど、好きなことをやれているという意味では、豊かな人生を送れているのかもしれません。偉そうなことを言ってるようですが、ただ単純に“紙漉きが好き”なんです。それだけだと思います。

暮らしの中の和紙の在り方

一人でも多くの方に和紙に興味を持っていただくきっかけを作るため、シブヤさんは和紙を活かした様々なものづくりに力を入れています。名刺入れやカバン、山形ならではの食材を漉き込んだオーダー品のランチョンマットの他、近年では内装用の和紙を漉いて、ご自身で施工まで手掛けるなど精力的に活動の幅を広げています。
シブヤさんが手掛けた製品を目の当たりにしながらお話を伺っていると、シブヤさんは使い手の想いに寄り添いながらより良い和紙の活かし方を提案してくださる、職人でもありながらデザイナーでもあると感じました。
「月山和紙」は私たちの生活とは少し距離のある存在だと思っていましたが、直接シブヤさんのお話を伺ったことでぐっと身近になり、私たち自身、もっと普段のくらしの中で使いたいと感じるようになりました。

和紙を乾燥させる様子

和紙漉きをこよなく愛するシブヤさんと共に創り上げた「月山和紙メッセージカード」。手漉きのためひとつとして同じものはありません。唯一無二の色合いと風合いをお楽しみいただきながら、大切な方とのご縁をつなぐアイテムとしてご利用いただけましたらこの上ない幸せです。

和紙を乾燥させる様子
和紙を乾燥させる様子
漉きあがったばかりの月山和紙は水分を含んでいるため、ふっくらしています。これから乾燥工程を経てからハガキの半分のサイズにカット、3枚セットして紙屋作左ヱ門さんの帯をつけて完成です。 お手元に届くまでお楽しみに!

こちらは画像の横に表示されるテキストです。自由に文章を追加できます。

【100セット限定】夏のご縁セット 
価格: ¥10,000 (本体 ¥9,260)
販売期間:2025年05月31日09時00分~
2025年07月19日23時59分